診療案内
再生医療
PRP(多血小板血漿)による再生医療治療
血液のなかには血小板という成分があり、血が出るなどしたときに集まって血を固めて修復する働きがあります。
この血小板には、傷んだ組織の修復を促進する物質(成長因子)が供給され、傷んだ組織を元通りに直そうとする自己治癒能力があります。
PRP(多血小板血漿)療法は、この”自分で自分を治す力(自己治癒力)”をサポートする治療法として、欧米を中心に頻繁に行われています。
PRP(多血小板血漿)療法は、患者さまご自身の血液から抽出した成長因子を注入することで、自己治癒力をサポートし、傷んだ組織の修復を早めます。治りにくい組織の修復や関節炎の症状をやわらげ、”早期治癒”や”痛みの改善”が期待できます。
ご自分の血液を利用するために安全性が高く、体にメスを入れないことから、特にアスリート選手を中心に積極的に治療を受けてきた背景があります。 有名な選手でいうと、ドジャースに移籍した二刀流の大谷翔平選手やヤンキースに所属していた田中将大投手も、過去にPRP治療を受けていました。
現在、日本の再生医療を行うには、再生医療等の安全性確保等に関する法律により、国の審査を受け、
1.安全性が担保された治療についてのみ
2.許可された施設のみで
3.許可された医師のみによって施行すること
と、法律で義務付けされています。
当院は厳しい基準をクリアし、厚生労働省より認可された施設です
また、当院には特定細胞加工施設として届出を行った設備を設けており、細胞加工を一貫して行えるため、比較的安価に再生医療をご提供しております。
PRP療法は1回だけでも効果を実感されることもありますが、様々な研究では、数週間の間隔で2回、3回と繰り返して行うことでより良い結果が得られるという報告があります。
当院でも研究報告に従って、「4週ごとに3回の注射」を1クールとして治療を受けられることをお勧めします。もちろん、1回のみの治療も可能です。
また、PRP療法はリハビリと併用することで高い治療効果を発揮できます。
PRP治療は保険適応外の治療ですので、同日に保険診療のリハビリは受けられません。注射日以外に予約をとっていただき、リハビリを行います。
PRP療法が有効な疾患
PRP療法は、これまでの受けられてきた一般的な治療ではなかなか改善しない、慢性的なひざの痛みに悩む方に効果的な治療方法です。
関節内の炎症を抑え、痛みや腫れの改善、関節破壊の進行をくい止めることが期待され、早期から治療を行えば手術せずに改善する可能性があります。
また「少しでも早い復帰」を目指すスポーツ選手にも高い効果を発揮します。筋肉や腱損傷に対しての組織修復が見込めます。
- 変形性関節症 (ひざ、肩、股、足関節など)
- 膝関節軟骨損傷
- 半月板損傷
- 膝蓋腱炎
- アキレス腱炎
- 足底腱膜炎
- 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
- 肘内側側副靭帯損傷(内側型野球肘)
- 肩腱板部分損傷または不全断裂など
※ 当院では現在のところ、関節内治療のみのご提供になります。詳しくは直接お問い合わせください。